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【ネタバレ】『ペンギン・ハイウェイ』お姉さんの最大の謎に迫る!

映画公開が決定した『ペンギン・ハイウェイ』の原作を読みました。

お姉さんは魅力的なキャラクターですが、正直謎だらけですね。

こちらではそんなお姉さんの謎ネタバレ有りで迫ってみたいと思います。

5分ほどで読み終わると思います。

※原作を元に考察していますので映画本編とは異なる可能性があります。

原作を読むなら本も良いですが、オーディオブックがおすすめ。

オーディブルなら30日無料体験でペンギン・ハイウェイを一冊まるっと聴くことができるので時間がない方にもおすすめです。

ペンギン・ハイウェイ お姉さんの謎

お姉さんはなぜペンギンを出せる時と出せない時があるの?

お姉さんがペンギンを出せるかどうかは体調によって異なります

体調が良い時にはお姉さんはコーラの缶をペンギンに変えることができます。

体調が悪い時にアオヤマ君といくら実践してみてもペンギンを生み出すことはできませんでした。

体調が悪いとペンギンの代わりにペンギンを食べるジャバウォックを出すことになります。

ジャバウォックについてはこちらも参考にどうぞ。

>>『ペンギン・ハイウェイ』キャラクター・登場人物紹介

ペンギンは何なのだろう?

ペンギンはお姉さん=母性の象徴が生み出すもの、つまり子どもの象徴であると考えることができます。

後述しますが、ペンギン・ハイウェイをアオヤマ君の成長過程と捉えた場合、仮説としてペンギン=アオヤマ君の比喩として(少々突飛ではありますが)見ることもできます。

謎の海とは何なのだろう?

球体の海は拡大期と縮小期がある、とハマモトさんは言います。

そしてアオヤマ君は海の拡大縮小期とお姉さんの体調の変化が連動していることに気づきました。

つまり、お姉さんと海は連動しているのです。

そして海は生物を生み出すもの=母性の象徴でもありますね。

お姉さんは「自分の体からは海の匂いがする」と言っており、お姉さんが海辺の町で生まれたことも海とお姉さんの深い繋がりを示しています。

お姉さんと海は連動している。

なぜペンギンは海を壊すの?

アオヤマ仮説では球体の海は世界にできた穴です。

ペンギンは海を壊しているのではなく穴を修復している、というのがアオヤマ君の仮説ですね。

つまりペンギンが海を破壊することの目的は世界にできた穴を修復するためです。

そして、海と連動しているお姉さんも世界にできた穴の一部なのかもしれません。

ここがとても切ないのですが、世界から見ればお姉さんも修復されるべき対象です。

・・・

別の少々ぶっ飛んだ考えでは、母親は子どもを産むために自分の身体を捧げます。

そのためにお姉さんが生んだペンギンが海とともにお姉さんを壊すという状況が生まれるのでしょうか。

・・・

ペンギン=アオヤマ君、海=お姉さんという仮説を元に考えてみます。

するとアオヤマ君が謎を解くことでお姉さんを消滅に導いている、ということを示唆しているという見方もできなくはありません。

世界からみればお姉さんは修復されるべき対象である。

なぜジャバウォックはペンギンを食べるの?

ジャバウォックとペンギンの関係について考えるとよくわからないことがあります。

お姉さんは体調が良いとペンギンを、体調が悪いとジャバウォックを作り出します。

さらに

1ジャバウォックはペンギンを食べる。

2ペンギンは海を壊す。

3ジャバウォックが増えるとペンギンが減るので海は膨張する。

この関係をお姉さんは「生態系みたいだね」と言います。

しかし、この生態系(ペンギンやジャバウォック)を作り出しているのは他でもないお姉さんなのです。

ラストシーンではお姉さんが作り出した無数のペンギンが海を破壊し、海と連動しているお姉さんは消滅します

個人的には、ここで注目するべきはお姉さんはペンギン=善なるものだけでなくジャバウォックのような邪悪なもの、さらには植物などあらゆるものを無自覚に作り出すことができるという点です。

それこそ世界を作った創造主のような存在ですね。



お姉さんは何者なの?

結論からいえば、「お姉さんは人間ではない」という答えをアオヤマ君は導き出します。

お姉さんは「海は宇宙船。私はあれに乗ってきたのよ」と嘘をつきます。

同じ女性のハマモトさんだけは「あれは嘘じゃない。本当だわ」と言って食い下がります。

しかし、お姉さんの実像を知るヒントは思いの他少ないです。

つまり、お姉さんが何者かを具体的に知る術はありません。

平たくいえば、お姉さんは人間にはよくわからない宇宙人のような存在なのでしょう。

お姉さんの実像を知る手がかりは少ない

『ペンギン・ハイウェイ』はアオヤマ君の視点から描かれているため、お姉さんの情報は少ないです。

というかアオヤマ君目線の情報しかありません。

さらにはお姉さんは自分のことがよくわかっていません

なぜペンギンを出せるのか、なぜ不思議な生物を出せるのか、またどこから来たのか。

お姉さん自身、なにもわからないのでアオヤマ君に謎を解かせたかったのでしょうか。

そしてアオヤマ君の答えも実際には仮説の域を出ていません。

原作を書いた森見登美彦氏はこのように解説しています。

 

「ペンギン・ハイウェイ」は、わかりやすくいえば、郊外住宅地を舞台にして未知との遭遇を描こうとした小説です。

スタニスワフ・レム「ソラリス」がたいへん好きなので、あの小説が美しく構築していたように、人間が理解できる領域と、人間に理解できない領域の境界線を描いてみようとおもいました。

>>スタニスワフ・レム「ソラリス」

 

原作を読んだ後にこの文章を読むと、明らかにお姉さんは人間に理解できる境界の向こう側からやって来た存在であることがわかりますね。

なぜお姉さんは最後に消えてしまうの?

お姉さんが消えてしまうのは、ペンギンが海を破壊したからです。

さらにいえば、アオヤマ君がお姉さんの謎を解いてしまったからです。

お姉さんの存在自体が謎そのものなので、その謎が無くなってしまえば謎を取り巻く海、ペンギン、ジャバウォック、そしてお姉さん自身が消えてしまうのも不思議はありません。

アオヤマ君のお父さんの言葉通り「全ての問題が一つの問題」なのです。

・・・

もう一つ、お姉さんが消えてしまう理由としてアオヤマ君の成長が起因していると考えられます。

そもそも女性の神秘性に強く目を奪われるのは少年期特有のことです。

言い換えればお姉さんの謎は少年期にしか出会うことのできないものといえます。

アオヤマ君の成長を示唆する描写としては

1.乳歯をお姉さんに抜いてもらう→自分で乳歯を抜く

2.ペンギンハイウェイの研究に着手してから113日が経った→時間の経過

3.人を好きになる気持ちがわかるようになる→精神的な成熟

が挙げられます。

細かい描写ではありますが、確実にアオヤマ君は物語の中で成長し

それに従って、お姉さんの神秘性は薄らいでいきます。

アオヤマ君は物語の中で成長する。

ペンギン・ハイウェイの意味とは?

ペンギンハイウェイは、ペンギンが海から陸に上がるルートのことです。

転じて、少年が成長し大人になるルートの比喩のようにも見えます。

作中ではラストシーンでお姉さんが消えた後、アオヤマ君が成長し再びお姉さんに出会うまでの道=ペンギン・ハイウェイである、とされています。

これを踏まえても、ペンギン・ハイウェイはアオヤマ君の(ラストシーン以降も含めた)成長過程をペンギンに置き換えたものと読み取ることができるのです。



追記

お姉さんはラストシーンで消えてしまいますが、アオヤマ君は再びお姉さんに会う気満々です。

そこでふと思ったのですが、もしもお姉さんが大人になったアオヤマ君の前に現れるとしたら、謎がなくなったお姉さんは神秘的な存在ではなく生身の人間(1人の女性)として現れるのではないでしょうか。

つまり、森見登美彦氏の他作品「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」に出て来る女性キャラクター:羽貫さんのような(お酒を飲むと人の顔を舐めまわすような)俗っぽい性質を持った女性としてアオヤマ君の前に現れるのかもしれません。

それが、少年期のアオヤマ君には見せることができなかった、謎が解けた後のお姉さんの本当の姿なのかもしれませんね。

 

ペンギン・ハイウェイ 感想

お姉さんが消えてしまうのがなんとも切ないです。

お姉さんは消えてしまう、その世界をアオヤマ君は生きていきます。

ファンタジー要素を多分に含んだ物語ですが、メインストーリーはアオヤマ少年の成長過程を描いています。

少年が抱く年上の女性への恋を自覚する以前の憧れが強く反映されているので、ボーイミーツガールものとしても見れますね。

お姉さんはガール(少女)ではなく母性そのものですが。。。

ペンギン・ハイウェイは少年が女性性に出会う物語でアオヤマ君の目線からはいつだってお姉さんは神秘的な存在です。

お姉さんは、人間ではないという仮説を唐突に突き付けられて困惑しましたが、お姉さんにも自分が何者であるかわからないのです。

そして、アオヤマ君が謎を解くとお姉さんは消えてしまいます。

やっぱり切ないですよね。

試写会の感想まとめ

試写会で拝見しました。面白かった〜!すてきなSFでした。アオヤマ少年の、未知なるもの・うつくしいものに対するひたむきさがかわゆかった…ずっと見守っていたい

・・・

本当にいい出来だった!個人的にはサマーウォーズのノリでボーイズミーツガールをやったという印象 主人公の声優さんが新人の女優さんらしいけど、これも綺麗にハマり役で上手だった 純粋なエンタメとしてもアニメーションとしても非常にクオリティが高いので是非!!

・・・

そして、『ペンギン・ハイウェイ』の試写会も行ってきた〜!!おもしろかった〜!!夏休みにぴったり。不思議な世界観。わくわくした! 「少年、〇〇だぞ」みたいな話し方をするお姉さんキャラに弱いなぁ

・・・

ペンギン・ハイウェイの試写会行ってきた!思ったよりナラティブで不思議で見入ってしまった!!音楽も素敵…複数のジブリ作品っぽい風景描写もあり。何よりペンギン好きにはたまらない可愛さだったので公開したらグッズを見に行こうと思いました

 

『ペンギン・ハイウェイ』のグッズや設定資料集、サウンドトラックなどの関連商品はこちらにまとめました。



ペンギン・ハイウェイ 用語まとめ

プロジェクト・アマゾン

水路の水源を突き止めるアオヤマ君とウチダ君の調査。
水路は世界の果てまでつながっている、とアオヤマ君は考える。

スタニスワフ症候群

歯の中にバイ菌がいっぱいになり、歯を全部抜かないと治らない。
アオヤマ君がスズキ君についた嘘。

ジャバウォック

お姉さんが作り出すことのできる生物。
ネコぐらいの大きさ、形はクジラ、皮膚は濡れてつるつるしている。
短い手足とコウモリのような羽をもつ。
お姉さんが作り出すことのできる生物の一つ。
ペンギンを食べる。

ペンギン・ハイウェイ

ペンギンたちが海から陸に上がるルートのこと。

ペンギンエネルギー

何も食べないペンギンを動かす未知のエネルギー

おっぱいケーキ

おっぱいの形をしたケーキ。
アオヤマ君の妹が初めて見た時に「おっぱい」と連呼したことに由来。

アオヤマ仮説

アオヤマ君は作中で繰り返し仮説を立てている。

・お姉さんは元気になるとペンギンを出したくなる。
・ペンギンを作る能力とペンギン以外を作る能力がある。
・お姉さんは太陽の光が差している時はペンギン、太陽の光が差していない時はペンギン以外を作る能力が発揮される。
などなど。

これらの仮説が最終的に謎を解くカギになる。

探査船ペンギン2号

海内部を調べるために作られた。
お姉さんが海に投げるとペンギンに変身する。

調査隊

町に不思議な生物が出現するようになり、その後スズキ君がジャバウォックを学校に持ってきた後に組織された。

謎の海と生物を研究するため気象学、生態学の専門家が集まっている。

ハマモトさんのお父さんは調査隊の一人。

エウレカ

エウレカとは何かの発見を喜ぶ時に使われる言葉。

作中ではアオヤマ君が仮説をメモに書き出し、全ての謎を解いた時に使われている。



終わりに

ペンギン・ハイウェイのお姉さんの謎を考察してみました。

結論から言うとペンギン・ハイウェイには大人である私たちが過去に経験したもの今は失われてしまったもの)が多分に含まれています。

その辺りが多くの人の共感を呼んでいるのではないでしょうか。

かなり個人的な見解が含まれていますので、「他の解釈もあるよ」という方はぜひコメントで教えていただければ幸いです。

原作をチェックしたい方はオーディオブックがおすすめです!

オーディブルの30日間無料体験を利用すれば、声優・安國 愛菜さんの聴きやすい声でペンギン・ハイウェイをすべて聴くことができますよ。

 

POSTED COMMENT

  1. tomi より:

    この物語は、作者の森見登美彦さんの出身地である奈良県の生駒市が舞台だそうですが、生駒には日本神話に関係するトミビコ神話というのがありペンネームもそこからとられているそうです。そういうわけで、お姉さんの正体は日本神話の国産みと関係があるのではないかと思いました。
    お姉さんの「神様が実験してるみたいだな」という言葉もありました。

  2. かじ丸 より:

    はじめまして。私は歯医者の場面でスタニスワフの名前が出て仰天しました。なぜにレムの名前が?
    そして森の奥の海でできた球体。お姉さんの正体はソラリスの海から来たハリーのような存在だったのかと。
    そう解釈しました。

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